
社会福祉法人コロニー「コロニー もみじやま支援センター」を取材しました
2025年1月某日、株式会社ピコトンが工作キットのパッキング等でお世話になっている「コロニーもみじやま支援センター」様を取材しました!
今回は、当日の取材の様子をご紹介します。
「コロニーもみじやま支援センター」とは

「コロニーもみじやま支援センター」様は、障がい者総合支援法に基づく就労移行支援、就労継続支援B及び生活介護を行う多機能型事務所です。
2008年に開所したコロニーもみじやま支援センター様は、現在は毎日50名程の利用者さんが通所しており、なんとその通所率は80%にものぼります。
この通所率は他の多機能型事務所と比べても非常に高く、利用者の方々の仲の良さや、季節のイベントなどの催し物の多さなどがその秘訣となっています。
また、コロニーもみじやま支援センター様では福祉売店「十五や」という店舗も運営しており、センター内で作られた商品が多く取り扱われています。
株式会社ピコトンとの関係は今年で5年目


弊社では2021年から、工作キットのパーツ作成や個包装パッキングなどのお仕事をコロニーもみじやま支援センター様に依頼しており、これまで沢山の場面で助けていただきました。
これまで、100kgを超えるビーズのパッキング作業や、フェルトのカット、工作キットの資材の接着作業、数万セットの個包装パッキングなど、大規模な依頼にも応えてきてくださったコロニーもみじやま支援センター様。
株式会社ピコトンとコロニーもみじやま支援センターの関係は2025年で5年目になり、これまでお願いしてきた作業の数は約10万個以上にのぼります。
取材当日の様子をご紹介します
取材当日は、弊社の工作キット6,400個の個包装作業を行っていただいている真っ只中でした。
そこで、就労支援課のご担当者様のご案内のもと、実際の作業の様子から見学させていただきました。
では早速、当日の取材の様子をご紹介します◎
実際に作業の様子を見学させていただきました!

まずは弊社の人気工作キット『光る!ウォータースティックライト』の、個包装パッキング作業の様子を見学させていただきました!

『光る!ウォータースティックライト』は、ラメやビーズ、そして水を入れたボトルをライトがキラキラ照らす!年間を通して子供たちに大人気の商品です◎
株式会社ピコトンではこれまで、こちらの商品に入っているビーズのパッキングや、ライトの接着をお願いしてきました。
こちらの商品の「個包装パッキング」は今回が初めてとなります!

ピコトンでは2020年、感染症対策を主な理由として工作キットの「個包装化」を押し進めてきました。
この個包装化にあたって沢山発生した「パッキング作業」では、これまでもコロニーもみじやま支援センター様には大変助けていただきました。
就労支援課のご担当者様は、ピコトンの工作キットはカラフルでポップな資材が多いため、作業される方も「楽しい」と感じてくれやすい、とお話しされました。
見学させていただいた際にも、「いいね~!今日の作業楽しいよ!」などとニコニコしながら取り組んでくれる方もいらっしゃいました◎

当日『光る!ウォータースティックライト』の個包装作業を担当してくださった皆さんは、取材をとても和やかに迎え入れてくださいました。
とても穏やかな雰囲気の中、お仕事を楽しみながら行っている様子が印象的でした◎
『光る!ウォータースティックライト』は、ビーズや乾電池、ラメなど、個包装パッケージに入れる資材の種類が少し多い工作キットです。
そのため、それぞれの方が役割を担当しながら流れ作業で組み上げて、スムーズかつ丁寧に1つ1つの工作キットを作ってくださいました。
軽作業の他にも、公園や福祉施設の清掃などを行っています

コロニーもみじやま支援センター様では、このような施設内での軽作業に加え、中野区内の公園や同様の福祉施設などの清掃作業を主なお仕事として、日々行っています。
公園の清掃は、コロニーもみじやま支援センターの近くにある公園には歩いて、少し遠方の公園には送迎バスで向かい、毎月複数回行っているそうです。
夏場の暑い時期や小雨等のなかでの大変な作業でも、利用者さんと職員の方が協力して行っているそうです。
また、広い施設であるコロニーもみじやま支援センター様の館内清掃は、皆さんで役割分担をして毎日行っているそうです。

コロニーもみじやま支援センター様では、作業をメインで利用している方が該当する「就労支援継続B型」に、現在63名の方が在籍しています。
その中の80%にあたる約50名ほどが毎日通所されており、この通所率は同様の多機能型事務所の中でも際立って高いんだそう!
就労支援継続B型に在籍している方の中には、知的障がいの方が8割、身体障がい、精神障がいの方がいらっしゃいます。
就労支援課のご担当者様は、「知的障がいと言ってもそれぞれ皆さん個性がありますが、明るく元気な方が多く、前向きに仕事に取り組まれいる」とお話ししてくださいました。

施設内で行われるお仕事は、弊社からお願いしているパッキング等の作業に加え、ダイレクトメールの封入作業、宛名貼り作業や箱の組立作業、食品用のビニール折り作業、自主製品として組みひもを使用した製品の作成、水耕栽培の葉物野菜作りなどです。
その日の作業の担当は、日々の様子を見ながら障がい特性や手先の器用さ・作業指示の理解力・持続力等を考慮して職員の方が割り振りを行っています。
利用者様の体調には日々変化があるため、職員の方々はその日の利用者さんの様子を見ながら、途中で作業を切り替えるなど、柔軟に対応することを心掛けているとのことでした。
「先生と生徒」ではなく、対等な立場で「仕事仲間」として

コロニーもみじやま支援センター様が所属する「社会福祉法人東京コロニー」様は、1951年に事業が始まって以来、障がいのある人の「完全参加と平等」を実現し、障がいのある人が地域で働き・暮らすことの権利保障のために必要な活動に積極的に取り組んでいます。
元々は1949年に、結核回復者の人たちが社会復帰の場として事業を開始したのが社会福祉法人東京コロニー様。
当初は「印刷」のお仕事を行うことが中心となり始まった取り組みですが、当時からあくまで対等な関係でお仕事を行っていくことが大切にされてきました。

そして、こうした当初からの理念が脈々と引き継がれ、コロニーもみじやま支援センター様でも生き続けています。
コロニーもみじやま支援センターでは、お仕事を通した「支援」として、一人ひとりの達成感や働きがいに繋がるような仕事を任せていく側面と、「仕事」として納期や求められる精度をきちんと守っていくことの両方を大事にすることを心掛けているんだとか。
今回インタビューを引き受けてくださったご担当者様も、職員と利用者さんの関係において、「先生と生徒」のような関係性ではなく「仕事仲間」という関係性の構築を心掛けているとお話してくださいました。
通所率80%の理由とは

ところで、コロニーもみじやま支援センター様では、毎月季節のイベントなども開催しているんだとか!
コロニーもみじやま支援センター様は、普段は土日はお休みですが、祝日のある月などには「土曜日プログラム」として、その時期のご馳走などを楽しむイベントを開催しています。
こうしたイベントには、毎回40%ほどの利用者さんが参加してくれるそうです◎
コロニーもみじやま支援センター様は、参加したくなるようなイベントの開催や、利用者さん同士の仲が良さが特長で、和気あいあいとした雰囲気が魅力の多機能型事務所です。
同様の施設と比較しても特段に高い「80%」という通所率は、職員さん方によるこうした取り組みの成果とも言えます。
ピコトンの仕事は「ゲーム感覚で楽しい」

ピコトンから依頼している仕事についてご担当者様にお伺いしたところ、特段困っていることなどはなく「本当に助かっています」とのお言葉をいただきました。
ビーズのパッキング作業は特に、ビーズの大袋の中から「大玉」を探し出すことをゲーム感覚で楽しんでいただけているようで、ピコトン関連の作業だと率先して取り組んでくれる方もいらっしゃるとのことでした。
ピコトンが依頼しているお仕事は、少し細かい作業などもあるので、慣れるまでに時間を要することもあるそうです。
しかし、コツをつかむとどんどん効率が上がっていくそうで、「流れ作業」を上手く行い利用者さん同士でチームを組んで協力しながら、楽しくお仕事を進めてくださっているようです。
別のお部屋の様子も見学させていただきました

別のお部屋では、自主製品である組み紐を使用した製品の作成、DMの封入作業、箱の組み立てなどが行われていました。
こちらの方は、専用の道具を使って糸を編み上げながら「組み紐」のストラップを作っていました◎
今作っているものをとっても明るい笑顔で見せてくださり、お写真も快く応じてくださりました。

こちらのお部屋では他にも同時にさまざまな作業が行われていましたが、それぞれの方がとても集中して作業を行っており、生き生きと働かれているご様子でした◎
こだわりが満載の「水耕栽培」も行っています

こちらの水耕栽培の収穫、袋詰め、水の交換なども、利用者さん達のお仕事です◎
なんとこの水耕栽培では、種を育てることから、一つ一つ丁寧に行われているんだそうです。
2018年の開所当時からあるというこちらの水耕栽培施設では、「ロロロッサ」や「チコリー」、「レッドアマランサス」、「レッドソレル」や「グリーンケール」など、様々な野菜が栽培されています。

さらに、人工透析などをされている方でも安心して食べられるようにと、低カリウムのレタスも作られています。
また、こちらで作られる「ケール」は市販のものよりも柔らかくて食べやすい出来栄えとなっているんだとか◎

ピンセットを使って小さなカップに種まきを行い、多くの野菜が2週間ほどで収穫ができるそうです!
そのため利用者さん達でローテーションを組んで種まきと収穫を行い、水耕栽培は日々続けられています。
ちなみに水耕栽培自体は開所以前にも、中野区野方にある中野区中野福祉作業所にて試験的に開始されていたそうです◎
福祉売店「十五や」様にもお邪魔しました

こちらは、施設の福祉売店「十五や」様の店舗内の様子です。
このお店の店番のサポートも、利用者さんたちのお仕事の一つなんです◎
こちらのお店では、実際に施設内で作られた水耕栽培の野菜を使った「カップ野菜」の販売や、「キーチェーン」などの販売も行われています。

こちらの「カップ野菜」は、中野区役所内の売店にも卸しているとのこと。
街の人々と密接にかかわり合いながら、お仕事が行われていることがよく伝わってきました◎

先ほどの施設内の見学で実際に制作現場を見させていただいたこちらの「キーチェーン」や「ウォレットチェーン」は、カラフルな色合いにやさしい糸の質感で、とても素敵な出来栄えでした◎

こちらは利用者様が一つ一つ手縫いで仕上げた刺繍が入ったぞうきんです!
どれもとても熱量がこもった素晴らしいもので、三枚ともじっくりと見させていただきました◎

「十五や」様では、コロニーもみじやま支援センター内で作られたものだけでなく、全国の障がい者向け施設の商品を取り扱っています。
パンなどの食品から、小物入れなどの木工製品に編み物の製品など、とても幅広い商品が扱われていました。

さらに、店舗内の装飾や商品のポップなどは、施設の利用者さん達の作品や、職員の方たちが飾りつけたものなどがメインで、利用者さんと職員の方が力を合わせて作り上げたものです。
「十五や」様の店舗内にはこのように、素敵な商品と一緒に沢山の工作や手作り作品が並んでおり、とても居心地が良く心温まる空間でした◎
「ARTBILITY CALENDAR 2025」をいただきました

帰り際に、ご担当者様からこちらの卓上カレンダーをいただきました!
こちらは、障がいのある方の職域開拓を行ってきた社会福祉法人東京コロニーによって、障がいのあるアーティストの才能を活かすために、1986年「障害者アートバンク」として設立された「アートビリティ」の活動の一環として作られたカレンダー。


「ARTBILITY CALENDAR 2025」は、1月~12月までどの月にもとても素敵な絵画作品が掲載されており、思わず見入ってしまうほど!
貴重な品物をいただき、誠にありがとうございました。大切に使わせていただきます◎
これからも、末永くよろしくお願いいたします

今回は、施設内の設備や実際のお仕事の見学から、就労支援課のご担当者様へのインタビューまで、コロニーもみじやま支援センター様についてたっぷりと取材させていただきました。
インタビューの最後に、ご担当者様から「ピコトンさんの作業には、毎回ワクワクさせられています。今後も利用者さんと楽しみながら尽力していきたいと思います。」との嬉しいお言葉をいただきました。

株式会社ピコトンの工作キットには、コロニーもみじやま支援センターの皆さんの手作業が沢山入っています。弊社の工作キットは、コロニーもみじやま支援センターの皆さんと一緒に作り上げている製品です。
弊社では、今後もこうした関係性を大切にし続け、地域社会に仕事を生み出していきます◎
取材に応じていただいたご担当者さま、コロニーもみじやま支援センターの皆様、誠にありがとうございました!
これからも、末永くよろしくお願いいたします。
