
【葛飾北斎の展覧会】「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」を子供向けイベント会社ピコトンの代表取締役社長がレポートします!

現在、東京都渋谷区に位置する東急プラザ3階で開催中の葛飾北斎の没入型展覧会、「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」。
空間全体を使った没入型の展覧会として注目を集めている本展覧会を、株式会社ピコトンの代表取締役社長、内木が観てきました!

株式会社ピコトンは2007年創業の親子向けイベント専門会社。
年間900会場以上で工作イベントを開催し、これまで100万人以上に楽しい体験を届けてきました。
弊社も最近、「版画」を楽しめるワークショップをご依頼いただき開発した経緯から、現在開催中の展覧会に実際に足を運んで最新の展示方法をリサーチしてきました!
今回は、創業時から子供が楽しめるコンテンツを開発しつづけてきた内木ならではの視点で、葛飾北斎の没入型展覧会、「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」をレポートします!
「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYOに行きたいけど、親子連れでも楽しめる?」
「葛飾北斎の作品が没入型展覧会に?どういうこと?」
といった疑問を解決します!写真や動画によるレポートも満載ですので、ぜひ最後までご覧ください◎
没入型の展覧会「イマ-シブシアター」とは

イマーシブシアター(Immersive Theatre)とは、観客が物語の世界に「没入」することができるよう、観客と部隊の境界を曖昧にしたり、観客が作品の一部として空間を移動したりできるように構成された演劇形式です。
さらに、舞台美術や音響、照明、香りなどを駆使し、五感に訴える演出が用いられるのも特長。
近年はVR(バーチャルリアルティ)技術と融合した新しい形態も登場しています◎
イマーシブシアターは、従来の演劇の枠を超えた没入型「体験」を提供できる演劇形式として、エンターテインメントや観光、教育などさまざまな分野で注目を集めています。
「子供が興味を持つきっかけ」に
「浮世絵」は、日本に古くから伝わる伝統的なジャンル。
大人はじっくりと楽しめる文化ですが、少し「渋い」という印象があり、子供が興味持ちにくいジャンルでもあります。
しかしながら今回のような没入型の展覧会は、浮世絵の世界に入って遊べる部屋や動画を用意することで、小さな子供も「浮世絵」という何百年来の日本の文化を知るきっかけになります。
こういった展覧会は、子供の視野や興味を広げるというときに、親子のおでかけスポットにぴったりです◎
【葛飾北斎の展覧会】ではさっそくレポートしてきます!

では早速、葛飾北斎の没入型展覧会、「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」をレポートしていきます!
まずは入口から。
大人でも「大きい!」と感じるサイズのパネルがお出迎えしてくれるため、子供の身長から見るとさらに大迫力!
子供たちの目がキラキラと輝き、期待感がアップする入口でした◎

展覧会会場に入ると、まずは葛飾北斎の紹介が丁寧に行われていました。
葛飾北斎といえば「版画」ですが、彼はアーティストとしての側面だけでなく、マルチクリエイタ―としても幅広く活躍していたんだとか!
知っているようで意外と知らない、葛飾北斎の魅力を学ぶことができる会場構成です◎

葛飾北斎の作品の中でも特に有名なのは、何と言ってもやっぱり《冨嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)》の中の一枚、「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」です。
しかし、冨嶽三十六景は葛飾北斎の作品の中でも後期の作品。
この作品を生み出すまでに、葛飾北斎は数々の作品を生み出し、作風を模索してきたんだとか。
こうした経緯も込みで作品を鑑賞することは美術鑑賞において欠かせない視点ですが、一般的な展覧会ではこの部分はあっさりと紹介が終わってしまうこともしばしば。
葛飾北斎の没入型展覧会「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」では、この部分もビジュアル付きで分かりやすく紹介されており、大人から子供まで興味を持って葛飾北斎の軌跡を辿れるような構成になっていました◎

葛飾北斎の展覧会「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」の最初の見せ場はこのお部屋!
壁一面に、葛飾北斎の作品をもとにした映像が映し出されており、とても迫力がありました。
映像に合わせて床が振動したり、時間によって映像に映し出されるものが変化したりと、とっても楽しい体験でした!

観客の動きに合わせて床に波紋が浮かび上がったり、橋を渡っていると水面からカニが出てきたり!
インタラクティブな(観客と作品の間で相互作用が発生する)仕掛けも魅力的でした。
床に浮かび上がる波紋に子供たちも大喜び。
少しふかふかとした質感の床に、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら楽しむ子供の姿も見られました♪
展示室一つ一つの映像は10分程度と、子供たちには少し長く感じられるボリューム感でしたが、インタラクティブな仕組みが功を奏してか子供たちは飽きる事なくじっくりと作品に没頭していました◎

ふと天井を見上げると、驚く数のプロジェクターが!
一つ一つ、家庭では見ないサイズの展示用大型プロジェクターで、これだけの数が並ぶのは没入型の展覧会ならではの光景でした。
(どうやらプロジェクター1つあたり100万円前後の機材のよう。つまりこの一部屋だけで600~700万円分のプロジェクターがあるということに…!驚きです。)

さて、たっぷりと楽しんだら次の部屋に移動します。
通路には竹で出来たモニュメントが沢山置かれ、とても風情のある空間でした。
竹にはいくつも丸い穴が開けられており、穴から光が漏れだす幻想的な光景が魅力的でした♪

続いて、部屋の壁面三面に大きく映像が投影されている展示室へ!

大迫力の赤富士など、思わず目を見張る映像が満載です!
こちらは、「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」をもとに作れられた映像です。
版画は、その制作プロセスから見ても特に「平面的」な作品。
今回の葛飾北斎のイマ-シブな展覧会「HOKUSAI ANOTHER STORY in TOKYO」では、こうした版画の特徴を別の角度から捉えなおし、版画作品の空間の中を自由に飛び回るような体験が用意されていました♪

こちらのメインの展示室では、葛飾北斎の作品の中でも特に有名な冨嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)》の中の一枚、「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」をもとに作られた、没入型の体験が楽しめる映像が投影されていました。
さらに、壁面の1つが全面的に鏡面になっていました。この仕掛けによって空間がとっても広く感じられ、迫力満載の展示室に仕上がっていました◎
こちらはメイン動画のオープニング映像。
日常生活の場面や実写の富士山の映像を、葛飾北斎の作品の世界とシームレスに繋げていく構成になっており、「遠い昔に描かれた富士山」と「今のそびえている富士山」がなだらかに繋がっていく見事な映像構成でした。
まるで実写のような大迫力のCG映像が映し出されたかと思うと、冨嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)》の中の一枚、「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」が動き出すシーンへ!
さらに、天井には扇風機が設置されており、映像に合わせて風が感じられるような仕掛けも!
「没入型」の展覧会を身体をもって感じられる、大迫力の体験でした◎

大迫力の「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」を体験したら、最後に実際の版画を顕微鏡で覗ける展示が用意されていました。
この顕微鏡は自分の手で操作して、気になる部分を覗き込めるような仕掛けになっていました◎
こうした仕掛けや、ここまで見てきた没入型の鑑賞体験の影響か、版画作品をじ~っと主体的に鑑賞する子供たちの姿が多く見られました!

ここで考えたいのが、「もし展覧会の最初にこのコーナーが用意されていたら」という視点です。
子供たちの興味関心は「動くもの」「迫力があるもの」「遊べるもの」に移りがちなもの。
もちろん版画そのものはとても魅力的で、じっと見つめて楽しめるものです。
しかし、子供たちにとっては「没入型」で遊べる空間のインパクトや楽しさはそれ以上のものです。
葛飾北斎の作品を没入型の展覧会を通してたっぷりと楽しんだあとだからこそ、難しい美術の文脈や歴史に触れたことがない子供たちでも、葛飾北斎の魅力を自然と興味を持って学べるような構成が見事な展覧会でした♪
葛飾北斎の作品を「楽しく伝える」展覧会でした
スムーズに観ていけば30~40分ほどで見終わる今回の展覧会。
エンタメとしての展示方法が確立されていて、子供たちが葛飾北斎や版画に興味を持つ入口として、とても丁寧に設計されている点が印象的でした。
展覧会全体を通して、子供目線で「楽しい!」が溢れるような導線が組まれており、その丁寧な見せ方に感服いたしました。
「楽しく伝える」という点は、株式会社ピコトンがコンテンツを開発する際にもポリシーにしています。
弊社の姿勢と通ずる部分が多くある、とても勉強になる展覧会でした◎
ミュージアムショップも充実!思わず欲しくなるアイテムが満載でした◎

葛飾北斎の展覧会をたっぷりと楽しんだあとは、ミュージアムショップへ。
「HOKUSAI ART COLLABORATION」のコーナーでは、葛飾北斎の作品とコラボしたcoinparkingdelivery様の作品が販売されていました◎
現代的な作風と葛飾北斎の作風が時間を超えて交わる、刺激的な作品でした。

他にも、Tシャツやトートバッグ、コラボアイテムなど、葛飾北斎の作品があしらわれた公式グッズが多数販売されていました!

合計25種ほどの公式グッズが販売されていました。
展覧会を鑑賞後はもちろん、鑑賞しなくても入れるミュージアムショップは沢山のお客様で賑わっていました!

私が特に気に入ったのがこちらの「HOKUSAI」の文字が入ったスノードーム。
海外からの観光客でも楽しめるようなお土産で、観客目線でのニーズをよく考えられているミュージアムショップでした◎
子ども向けの工作イベントの開催をお考えの方はぜひご相談ください

株式会社ピコトンは年間900会場以上で親子向けイベントを開催し、100万人以上に楽しい工作体験を届けた実績を持つ、2007年創業のファミリー向けイベント専門の会社です。
子供たちに「楽しく」伝えることをモットーに、親子向けコンテンツを開発しています。
イベント開催をご検討中のご担当者さまは、ぜひお気軽にご相談ください◎
「こんな企画を考えています」「こんなイベントはできますか?」など、ご相談からでも構いません。
ご連絡お待ちしています♪

