女の子が積木をしている、モンテッソーリ教育とは?の記事サムネイル

モンテッソーリ教育とは?

モンテッソーリ教育とは?をまとめた図

モンテッソーリ教育とは、教育家であり医師でもあったマリア・モンテッソーリ博士が考案した教育法です。

モンテッソーリ教育では、子供が自発的に課題へ取り組み経験から学んでいけるように、大人はそのときの姿にあった環境を用意し、子供主体の教育を行うことを大切にしています。

マリア・モンテッソーリは障害をもつ子供に対し五感を磨く「感覚教育」を行った結果、子供たちの知的水準を向上させるという大きな成果を出し、フランスやオランダから高い評価を受けた人物。

感覚教育はその後、障害をもたない子供に対しても同じ成果を上げたことから国内外で評判を呼び、世界各国に「モンテッソーリ教育」という名で広まりました◎

子供が主体となる教育法

モンテッソーリ教育は、子供を主体とした教育法です。

大人が一方的に知識を与えたり、子供の代わりに動いたりするのではなく、子供が自ら課題へ取り組み、成功や失敗体験を通して成長していくことを柱としています。

これをモンテッソーリ教育では「自己教育力」と呼び、子供が自己教育力を発揮できるよう、適切な環境を用意することが大人の役割としています◎

モンテッソーリ教育の目的とは?

モンテッソーリ教育の目的は「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢をもった人間を育てる 」ことです。

モンテッソーリ教育を取り入れた幼稚園や保育園などの教育機関では、この目的を達成させるために大人が子供の興味や発達段階を観察し、子供が主体的に動けるような環境を整えていくことを大切にしています◎

モンテッソーリ教育の基本的な考え方とは?

Myおうちバッグを持って笑顔の男の子と女の子
モンテッソーリ教育の実現に必要なこととは?

モンテッソーリ教育では、「子供には内なる力(自己教育力)があり、その力が発揮されるためには発達に見合った物的・人的環境が必要である」 という考えを基本としています。

ここからは、モンテッソーリ教育の基本的な考えを分かりやすく解説していきます◎

子供には内なる力(自己教育力)がある

モンテッソーリ教育では、失敗や成功体験を繰り返しながら、課題を達成しようと自主的に取り組む子供の力を「自己教育力」といいます。

何度も転んでいた赤ちゃんが次第に歩けるようになったり、喃語から意味のある言葉を話せるようになったりすることも、子供の自己教育力による成果です。

子供は大人が手取り足取り教え込むのではなく、自己教育力が発揮できる環境に置かれることで、自発的に活動を繰り返しながら成長をしていくべきだという考えが、モンテッソーリ教育の前提です。

子供の発達に見合った物的・人的環境が必要である

知育玩具のカラフルな積木

モンテッソーリ教育では、子供をそのときの成長に見合った物的環境(教具や遊具)、人的環境(教師や親)に置くことで、自己教育力が育まれていくと考えています。

子供の一生の中で、もっとも自己教育力が育ちやすい時期が、乳幼児期にあたる「敏感期」です。

敏感期にあたる子供は、さまざまな事柄に興味をもち、同じことを何度も繰り返し習得しようとします 。

自己教育力を育むためには、子供が自主的に「やってみたい!」と感じて行動に移せるよう、素材やサイズ、色合いなどを変えた物的環境を用意したり、環境に結び付けるサポートを行う人的環境を配置したりすることが大切です。

自己教育力が育まれると、子供の自主性や自己肯定感が高まっていきます。

結果的にモンテッソーリ教育が目標とする「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢をもった人間 に成長していくと考えられています◎

モンテッソーリ教育の実現に必要な『教育の12条』とは?

モンテッソーリ教育の十二ヶ条をまとめた図

モンテッソーリ教育を実現させるためには、モンテッソーリ教師の実施上の心得12条にもとづき、以下3つのポイントを踏まえたうえで子供に接する必要があります。

・自分で取り組める環境を整える
・大人は援助者となって子供を見守る
・敏感期にあわせた教育法を意識する

「モンテッソーリ教師の実施上の心得12条」とはどのような内容なのでしょうか、
それぞれ具体的に解説していきましょう◎

自分で取り組める環境を整える

モンテッソーリ教育を実現させるためには、子供が自分の力で課題に取り組めるように、大人は物的環境を整えることが大切です。

幼稚園や保育園などの教育機関で製作をするのであれば、どこにどのような道具や材料があるのかを正確に伝えたり、同じ材料でも色やサイズの違うものを用意したりして、制作意欲が湧くように誘導しましょう◎

大人は援助者となって子供を見守る

シンプルな色の積木をする女の子

モンテッソーリ教育は、子供が主体の教育法です。

そのため、大人は子供に求められていないときは必要以上に関わらず、必要とされたときにだけ助言をし、さりげなくサポートをすることが大切です♪

「モンテッソーリ教師の実施上の心得12条」の中では、以下の項目が具体例として挙げられています。

■子供が環境との交流をもち始めるまでは積極的に、交流が始まったら消極的に接する

■物を探している子供や、助けの必要な子供がいれば、すぐではなく、適切なタイミングで補助する

■原則として、呼ばれたところに必ず行く

■子供に誘われたときは、子供の要求を、言葉で直接表現されない要求までも含めて、よく聞いてやる

■活動をしている子供を尊重し、集中を遮らない

■間違いはあからさまに訂正しない

■休息している子供には、無理に活動をさせない

■教師は自分を探す子供に存在を感じさせる

■教師は、活動を終えた子供のところに姿を現し安らぎと安心感を与える

敏感期にあわせた教育方法を意識する

自己教育力がもっとも育まれる時期は、敏感期にあたる0歳~6歳までの乳幼児期です。

ただし、自己教育力は、各敏感期にあわせた教育方法を意識しなければ、上手く育まれません。

そのため、大人は子供の年齢にあわせ、以下の教育方法を実践するのが大切です◎

【敏感期にあわせた教育方法】

年齢適した教育方法の例
0~3歳 (話し言葉の敏感期)はっきりと分かりやすく話しかける今行っていることを言葉で伝える(今おむつを替えているよ など)言い間違えを無理に訂正せず、さりげなく正しい言葉を伝え、間違いに気づかせる絵本を読み聞かせる物には名前があることに気づけるよう、積極的に物の名前を伝えるさまざまな質感の布を触らせる本物の野菜を見たり嗅いだり触らせたりする外の風や葉、木の実などに触れる
3~6歳 (書き言葉の敏感期)自由に使っても良い紙や、手のサイズにあったクレヨン・ハサミ・のりなどを、手の届く場所へ用意しておく絵本を読み聞かせる教具(ピンクタワーや円柱さし)で遊べるように準備しておく料理のお手伝いをさせる服の脱ぎ着やボタンの開け閉めにチャレンジさせる蓋のついた容器を大人が開けずに渡す

モンテッソーリ教育の『5分野』とは?

モンテッソーリ教育の5分野をまとめた図
モンテッソーリ教育の5分野

モンテッソーリ教育では、敏感期に行うべき活動を「おしごと」と呼んでおり、それぞれ以下5つの分野に分けて考えています。

  1. 日常生活の練習
  2. 感覚教育
  3. 数教育
  4. 言語教育
  5. 文化教育

ここでは、それぞれの「おしごと」を通して子供たちが何を学ぶのか解説していきます◎

〈1〉日常生活の練習

日常生活の練習では、イスを運ぶ・水を注ぐ・シャツを着るなどの日常生活で行う活動を通して、子供が自分の手や体を思うように使いこなすことを目的としています。

「自分のことは自分でできた」という成功体験が重なると、自信が生まれて自立へとつながります◎

〈2〉感覚教育

感覚教育では、子供の五感を刺激するさまざまな教具を使い、長い・短い・少ない・多いなどの抽象的な概念を認識することを目的としています。

また、感覚器官は敏感期にあたる乳幼児期にもっとも発達するので、この時期に多くの経験をさせることで、子供は観察力や洞察力が身に付き、将来どのような環境にも順応できる人へと育っていきます。

〈3〉数教育

数教育ではビーズや棒といった教具を使い、これまで抽象的にとらえてきた数字という概念を具体的に理解することを目的としています。

子供たちは数教育を通して、数詞・数量・十進法の規則・足し引き・繰り上がりなどを遊びの中で習得していくため、自然と抽象的な考えや理論的な考えができるようになります。

〈4〉言語教育

言語教育では、子供の興味・感心・発達具合にあわせた絵カードなどの教具を使い、話し言葉・書き言葉・読み言葉・文章の仕組み・文章のきまりを理解することを目的としています。

ただし、モンテッソーリ教育では、子供たちが多くの言葉を読み書きできるようになるだけでなく、行間やその言葉に含まれている意味など、見えない部分まで感じ取れるようになることが最終目標です◎

〈5〉文化教育

文化教育では、子供たちが疑問の答えを見つけ出すまで、とことん謎を追求していくことを目的としています。

「ピアノはどうやって音が出るの?」「夜になると太陽が消えるのはなぜ?」など、身近な事柄に疑問をもつと、それをきっかけにさまざまな分野へ興味や感心が広がっていくのです。

モンテッソーリ教育に最適な環境とは?

カラフルな積木で遊ぶ男の子
モンテッソーリ教育に最適な環境とは?

モンテッソーリ教育に最適な環境は、子供たちの自己教育力を存分に発揮できる、自由が保障された環境です。

マリア・モンテッソーリは当時この環境を作り出すために、「子どもの家」 という今でいう幼稚園や保育園のような施設で子供たちと過ごしました。

現在も、モンテッソーリ教育を実施する教育施設は「子どもの家」と呼ばれており、世界110ヶ国以上でモンテッソーリの教育法が受け継がれています◎

子どもの家(モンテッソーリ園)と一般的な保育園・幼稚園との違いは以下にまとめてありますので、参考にしてください。

 子どもの家保育園・幼稚園
クラス構成縦割り(異年齢交流)年齢別
保育内容子供が選択した活動(おしごと)設定保育
遊具教具がメイン自由
使用する道具子供サイズに作られた本物 例:ガラスコップ/ステンレス製のハサミ安全に配慮された子供向けの製品 例:プラスチックのコップやハサミ

まとめ

モンテッソーリ教育は、子供の自己教育力を十分に発揮させることで、責任感と他人への思いやりをもち、生涯学び続ける姿勢をもった、有能かつ自立した人間への成長を目指す教育法です◎

モンテッソーリ教育は90年以上の歴史をもち、現在でも世界110ヶ国 以上で支持されています。

「我が子には、自分で考えて行動できる責任感のある人になって欲しい!」とお考えの方は、こちらのモンテッソーリ教育法を取り入れてみてください◎

「モンテッソーリ教育」参考サイト

【参考サイト】・創始者 マリア・モンテッソーリについて https://www.ice-kodomonoie.com/method/ ・考案者と誕生の背景 https://benesse.jp/kosodate/201705/20170530-1.html)・マリア・モンテッソーリについて https://sainou.or.jp/montessori/about-montessori/ ・言語の敏感期のサイン(3~6歳)運動の敏感期のサイン(3~6歳)https://www.tenjin.cc/education/montessori/montessori-sensitive-periods/・モンテッソーリ教育とは(歴史的な経緯)https://www.nes-international.com/montessori/・モンテッソーリ教育の歴史https://www.ice-kodomonoie.com/method/

【モンテッソーリ教育】知育にぴったりな3つの工作キットをご紹介♪

「モンテッソーリ教育」のご紹介、いかがでしたでしょうか?
弊社ピコトンでは「ほめるをつくる」をテーマに、子供の想像力を伸ばす「工作キット」を提供しています。

どんなアレンジもOK !『Myおうちバッグ』

Myおうちバッグの広報写真
モンテッソーリ教育にぴったりの『Myおうちバッグ』

Myおうちバッグ』は、段ボールパーツを組み立て、カラフルなシートで自由にデコレーションが楽しめる工作キット。

とっても簡単に組み立てられて、ユニークな見た目が子供たちの想像力を刺激します♪

工作に苦手意識のある子供でも、積極的に取り組めるように設計された「デザインシート」は、どんな形に切り貼りしても素敵な仕上がりになります◎

自分1人で作れるように開発された「作り方シート」もセット。
「どんな見た目にしようかな?」と、子供たちのワクワクが詰まった工作キットです。

完成したら、お気に入りのおもちゃやお菓子を入れてお出かけしよう♪

幼児でも1人でできる 『ピカッと!安全キーホルダー』

『ピカッと!安全キーホルダー』3種の完成品とデザインシール(2)
モンテッソーリ教育にぴったりの『ピカッと! 安全キーホルダー』

ピカッと!安全キーホルダー』は、可愛い形の「リフレクター(反射板)」にカラフルなシールを貼るだけの簡単工作。

ハサミやのりなどの道具を使わずに、1人1人違ったアレンジの作品が出来上がるのがこちらの工作の特徴です。

完成した後は、カバンなどに付けて、車や自転車のライトを反射する「交通安全グッズ」として、日常生活の中でお使いいただけます◎

リトミックにも最適♪『エッグマラカス』

簡単工作「エッグマラカス」の画像
モンテッソーリ教育にぴったりの『エッグマラカス』

大小さまざまなビーズを使い、音楽を奏でるマラカス作りができる『エッグマラカス』は、リトミックにもおすすめの工作キット♪

ビーズのサイズの違いによって音の高さや大きさが変わり、子供たちの観察力集中力を、楽しく遊びながら育むことができます◎

子供たちに「楽器作り」の体験が提供できる、楽しい工作キットです。

幼児向けに提供している工作キットですが、卵型のケースの中に入れる「エッグカード」はハサミを使いカットしますので、難しい時は保護者の方がお手伝いしてあげてください◎

おためし工作キットを販売中です♪

個性あふれる可愛いおうち。

通常、子供向けイベントなどに向けて50個単位でのみ販売をしている商品ですが、個人のお客様に向けても、こちらの工作キットを弊社ECサイトにて販売しています。

▼個人のお客様はこちらのECサイトをご利用ください◎

・知育工作キットを10個単位で販売中
・知育工作キット3種(各1個)をセレクトし販売中

おためし工作キットの販売ECサイトへの誘導バナー

子供たちにより良い環境と体験の提供を◎

子供たちにより良い環境と体験をお届けできるよう、私たちピコトンは日々商品の開発と改善に努めています。

子供向けイベントの開催やお悩みがあれば、子供向けイベント専門17年の株式会社ピコトンへお気軽にご相談ください◎

▼子供向けイベント担当者さま向け「工作キット一覧ページ」はこちら
株式会社ピコトン 工作イベント一覧(picoton.com)

とりあえず相談してみる TEL:03-6271-9171 ※お電話の受付時間は、土日祝日を除く10時~19時。お問合せフォームからは年中無休で詳細資料をお返しします。