ワークショップとは?「主体的」に行動し「体験する」学習法

世界で評価される学習法「ワークショップ」とは?

席に座ってじっと先生の話を聞く、そんな昔ながらの学習スタイルとは真逆の教育法に注目が集まっていることをご存じですか?

手を動かし、身体を動かし、そして心を動かす、そんな学習法が「ワークショップ」です。

もともとは工房や作業場などを意味する言葉「Workshop」から転じて、「自ら活動的に学び創造する」そんな成長の場としての「ワークショップ」が教育業界のみならずビジネスや芸術、まちづくりやカウンセリングなど、様々な分野で取り入れられています。

今回はこちらの「ワークショップ」の用語の意味や特徴、もたらされる効果、メリットとデメリット、実施の際の注意点、誕生の歴史などをご紹介します。

ワークショップの意味と効果とは?

ワークショップは「主体性」と「体験」の学習法

そもそもワークショップとはどんな学習法なのでしょうか?
ワークショップの一番の特徴は「主体性」と「体験」にあります。ただ聞いて学ぶのではなく、ときに議論したり、物を作ったり、とにかく自分で行動することによって得た経験から学んでいくことが、大きな価値と考えられています。

セミナーとの違い

「ワークショップ」は「セミナー(講義)」と比較されることが多く、講師の話を聞いて学ぶセミナーは「インプット」する学習法なのに対し、「ワークショップ」は講師や他の参加者などから得られる情報を「インプット」し、自らの行動で生み出す「アウトプット」を同時に行います。
この「インプット」と「アウトプット」がセットになっていることが大きな特徴です。

■ワークショップの一例としては陶芸教室をイメージするとわかりやすいかもしれません。

まず作り方を講師から教えてもらい「インプット」します。
次に、教えをもとに手を動かし、土を形にする「アウトプット」を行います。
さらに評価やフィードバックを受けることで再び「インプット」。
問題点を見出し、改善した「アウトプット」を生み出します。
このように「インプット」と「アウトプット」を繰り返すことで、主体的な深い学びを得ています。

ビジネス研修でのワークショップとその効果

この「インプット」と「アウトプット」を活かした学習は企業研修でも活用されています。
例えばチームビルディングの一環として採用されるワークショップとして「ペーパータワー」と呼ばれるものがあります。

ルールはとても簡単。
1チーム5~6名。A4用紙20~30枚とはさみやメジャー、ストップウォッチなどの基本的な文房具を準備しましょう。
チームごとに制限時間内で、最も高い塔を作ることを目指すアクティビティです。

このワークショップは、チームワーク、コミュニケーション力、創造性、問題解決能力を養うのに役立つとされています。

参加者はまず自己紹介と目的の確認から始め、ルールを共有します。
紙は折ったり切ったりして使用でき、5分間の作戦タイムで戦略を練った後に、制限時間内に塔を作ります。

活動は2回行い、各セッション後には改善点や成功した点を振り返ります。このプロセスを通じて、チームワークの重要性やチーム内での役割分担、PDCAサイクルの実践など、多くの学びが得られます。

このような、それぞれの自主性を重要視した効果的な学習法が「ワークショップ」です。
ここからはワークショップのさらなる特徴や、さまざまな現場における使われ方を紹介します。

ワークショップの種類と特徴について

ワークショップの種類と特徴

前段で述べたようにワークショップの本質とは「主体性」と「体験」に重きを置いた学習環境にあります。
整理をすると、一例ではありますがこのようなものが挙げられます。

① 議論や討論
参加者がテーマに基づいて自由に意見を交換し、多様な視点から問題を考察します。このプロセスを通じて、参加者は批判的思考能力やコミュニケーションスキルを養うことができます。

② クリエイティブワークショップ
アート制作、創作活動、デザインなど、参加者が創造性を発揮する活動です。手を動かしながら自己表現の技術を磨き、オリジナルの作品を作り上げます。

③ 実技実習
料理、工芸、科学実験など、特定の技術や手法を直接学ぶワークショップです。専門的な指導のもと、参加者は実際に手を動かして技術を習得します。

④ ロールプレイやシミュレーション
特定のシナリオや状況を設定し、参加者が異なる役割を演じることで、その状況を体験します。社会的スキル、問題解決能力、協働学習などを養うことが目的です。

⑤ チームビルディング
コミュニケーションを促進するためのゲームやアクティビティです。楽しみながら、協力し合うことの大切さやチームワークのスキルを学びます。

一部抜粋しただけでも、ワークショップにはこのように多様な活用法があります。
「主体性」と「体験」に当てはまるものは他にもたくさんありますが、ここでは一般的なものを中心に紹介しています。

様々な場面における「ワークショップ」

また、「ワークショップ」という言葉は、用いられる現場によって意味が異なります。
それぞれの現場でどのような内容・目的で用いられているのか見ていきましょう。

① 教育的な活動として
児童生徒の学習や社会人の事業研修など、「学ぶこと」と「成長すること」を目的とした活動。主に学校や子供会、企業研修や地域の勉強会などがこれにあたります。
最近では図書館主体で行われる「ビブリオトーク」も注目です。好きな本を3分間で発表しあうというシンプルな内容ですが、書籍の魅力はもちろん、発表者の人柄やバックボーンなど、多様な人間性が垣間見えてとても奥の深いワークショップといえます。

② 芸術的な活動として
陶芸やガラス吹きなどの創作活動は、観光目的としても人気のワークショップです。
「モノからコトへ」とも言われますが、2000年代から物質的な消費から体験の消費に価値が移り変わっています。観光だけでなく手芸などのカルチャー教室なども人気の定番のワークショップといえます。

③ コミュニケーション目的の活動として
地域のコミュニティづくりや企業のチームビルディングのために行われるものです。一緒に同じ目的に向かって試行錯誤することで、相互理解につながります。
議論だけでなく、一緒に何かを作ったり、先に紹介した「ペーパータワー」のようにチーム間での競争を行うなど、様々な手法が見られます。

④ 集客目的のイベントとして
最後にそれらすべてを包括して、集客や販促目的で開催されることもあります。
例えば「ハンドメイドアクセサリーが作れます」や「子供向けに工作ワークショップを行うので来店してね」といった具合に、ワークショップそのものを来店の目的としたイベントにしてしまう手法です。
近年ワークショップへの注目が高まっていることから、この手法は効果に繋がりやすいと、商業施設関係者やマーケティング業界などにとても注目されています。

特に親にとっての超重要事項である「子供の成長」をテーマに掲げた子供向けワークショップを開催することで、効果的にファミリー集客や販促につなげています。

ワークショップをまとめる専門職「ファシリテーター」とは?

ファシリテーターとは?

ワークショップの講師のことを「ファシリテーター(Facilitator)」と呼びます。
ファシリテーターはいわゆる司会者や情報を伝える講師とは違い、参加者の発言を促したり、話をまとめたりすることで、話し合いをより良いゴールに導く進行役です。
単純な進行役にとどまることなく、参加者の感情をうまくコントロールし、主体的なやる気を出させたり、意見の対立をまとめあげながら目標・目的の達成に向かって支援するのが役目です。

ファシリテーターの役割

【ファシリテーターの役割】
・参加者に主体性を持たせるための導入を行う
・参加者の積極的な発言を促す
・話の流れを整理する
・共通認識を確認する
・定められたゴールに導く

ファシリテーターは主にこのような役割を担っています。
専門性が高く、ワークショップのテーマについて深い造詣が必要なので、誰でも一朝一夕でできるものではありません。

特にテーマについて事前に学び、考察する時間が不可欠です。
そうでないと、話がズレたことにすら気づかないまま、議論が迷子になるなんてこともしばしば見受けられます。また、だからといって、事前に自分が作った道筋に当てはまる発言を採用し、議論を型にはめようとするのも大間違い。
ファシリテーターは先導者ではなく、あくまで議論の流れをスムーズにし、全ての参加者が活発に関われるようにする「舵取り役」です。

そのためには、テーマに対する深い理解はもちろん、参加者一人ひとりの意見や感想を大切にする姿勢が求められます。強引に自分の考えを押し付けるのではなく、参加者の発言を促し、それぞれの視点からテーマを多角的に探求することが大切です。

参加者が学び合い、成長できる環境づくり

そのため、ファシリテーターには柔軟性も必要です。
議論の流れに応じて計画を変更したり、新しい話題を取り入れたりすることで、セッションを生き生きとさせ、参加者の興味を引き続けることができます。このようにして、ファシリテーターは参加者全員が学び合い、成長できる環境を作り出すことが最大の役割と言えるでしょう。

ファシリテーターの役割は、参加者を導くだけでなく、彼らが自ら学び、考え、成長できるように促すことにあります。そのためには、テーマへの深い理解と共に、コミュニケーション能力、柔軟性、そして何よりも参加者への深い思いやりが必要です。

このように専門的な技術と能力を持ったファシリテーターの存在がワークショップの体験価値を何倍にも高めてくれることになります。

ワークショップのメリットとは?

ワークショップのメリット

ワークショップのメリット〈1〉「コミュニケーション能力を高める効果」

ワークショップではファシリテーターとの交流や参加者同士交流などがあるため、コミュニケーションが活発化する一面があります。これにより知らない人と協力して課題解決に取り組むコミュニケーション力が身につきます。

さらに、参加者それぞれの多様な価値観に触れることで、多様性が生まれまることも期待できます。参加者の協調性やコミュニケーション能力が育まれるのはワークショップならではのメリットといえるでしょう。

年齢や性別、生まれや環境などバックボーンの異なる人物と関わることで、今までに得られなかった新しい視点や気づきを得ることができます。

ワークショップのメリット〈2〉「当事者意識を高め、理解度UPの効果」

セミナー形式とは違い、ワークショップでは当事者意識が求められます。
つまり、話を聞いて理解すればいいセミナー受講者と違って、意見を求められ、解決するためのアプローチをひねり出すのがワークショップ参加者の役割です。

この体験は当事者意識を高め、参加者の主体性を引き出します。
話を聞いているだけの部外者ではなく、課題を解決したい当事者として問題にかかわることでより能動的な学びとなり、理解度が高まります。

自分事として問題を捉え、自分の視点を使って解決法をさぐるため、深い学びを得ることができるのがワークショップの大きなメリットといえます。

ものづくりなどのクリエイティブなワークショップにおいても、実際に手を動かして成功と失敗を繰り返し、体験を通して学んでいくことで座学にはない深い学びを得ることが可能です。

ワークショップのデメリットとは?

ワークショップのデメリット

ワークショップのデメリット〈1〉「狭く深い学び」

ワークショップは性質上、深い分だけ「狭い学習」になりがちです。

なぜならワークショップでは本人の性質や意欲に左右されるため、幅広い範囲を理解させることは困難です。広い範囲を網羅しようとしても、本人が全域に興味を持たない限り効果的な学習にはならず、学習内容もぶれやすくなってしまいます。

さらに参加者が増えるほどに、興味の方向性も多様化するため、ワークショップ運営のコントロールの難易度が飛躍的にあがってしまいます。

このような場合には、セミナーのような講義型の学習の方が向いているといえるでしょう。
広く浅く、知識を網羅するなどの学習には、まずは専門的な講師の知恵を受け取り、興味を持った一部を深めていく際にワークショップを活用するのが効果的です。

例えば歴史の大きな流れを学ぶ場合には、セミナー形式の学習の方がよいでしょう。
専門的な講師の教えは、マクロな視点で歴史の変遷や変化が生まれるポイントを押さえ、有益な学びになることでしょう。

ワークショップは、そもそも歴史に興味を持つキッカケとして使用したり、その時代や分野をより深く堀り下げるような使い方が効果的です。その時代に何が起きたのか考察し、議論したり、歴史上の人物になりきってみたり、より主体的で主観的なミクロの視点を持つには最適です。

ワークショップのデメリット〈2〉「司会の能力に左右される」

前述のとおりワークショップの司会である「ファシリテーター」には専門的なノウハウが必要です。「ファシリテーターの質」により「体験の質」が左右されることは避けて通れません。

この体験の質とファシリテーターの質の因果関係は、ワークショップのテーマによって結びつきの強弱が変わります。

結びつきが強い例として議論や討論が挙げられます。ファシリテーターの視野が狭く、まとめ方がズレていたり、そもそも話し合いのテーマが的外れだったりしては良い体験とは呼べません。議論の本質を見抜き、正しく先導する知識と能力が不可欠でしょう。

このように、体験の性質によってはファシリテーターの高い能力が求められる場合があり、誰でも手軽に運営できるものではないことは、ワークショップのデメリットといえます。

ワークショップ実施の注意点

ワークショップの目的を明確にする

とても魅力的な、様々な「ワークショップ」について解説してきましたが、実施にはいくつか注意点があります。

まず、ワークショップを行う際にもっとも重要なことが「ワークショップの目的」を明確にすることです。何のために行うのか目的意識を持つことで、主催者にとっても参加者にとっても学びや気づきを得やすくなります。

また、告知の際にもこの「目的」は重要となります。
人は曖昧な情報に興味を持ってくれません。明確に「これができます」「これを行いましょう」と打ち出すことで興味を持ってくれる参加者を集めやすくなります。

経験豊富なファシリテーターの設定

次に、なるべく経験豊富な「ファシリテーター」を置くことも重要でしょう。
特に議論や討論がメインとなる場合には、話し合いをスムーズに進められるファシリテーターが不可欠。ファシリテーターなしでは議論が脱線したり目的を忘れてしまいがちですのでご注意ください。

発言しやすい環境づくり

最後に「発言や発表しやすい環境作り」を忘れてはなりません。初対面の参加者同士が異なる意見を出し合うのは気が引けるものです。そのため、間違いや失敗を許容する雰囲気を作ることが大切です。失敗は恥ずかしいものという認識では、活発な議論や有意義な体験は行えません。

これは議論だけでなく、体験やクリエイティブな活動でも同様です。

「失敗してもいいんだ」という心理的安全性は、能動的な学習態度につながります。
ワークショップ運営では参加者の心理的安全性を意識し「どんどん挑戦してどんどん失敗しよう!」というスタイルで進めていくと満足度の高い効果的な体験を得られやすくなります。

「ワークショップ」誕生の歴史

ワークショップ誕生の歴史

起源は人種差別をなくすためのワークショップ

「ワークショップ」は1964年にアメリカ・コネチカット州のニューブリテンでクルト・レヴィンがリーダーとなって行った「人種差別をなくすために働くソーシャルワーカーのワークショップ」が起源とされています。ロール・プレイや自由討論を中心とした対話学習の場だったと言われています。

この「ワークショップ」は、アメリカの哲学者ジョン・デューイ(1859-1952)の教育思想に端を発する学習法とされています。デューイは「教育とは人間の自発性を重視するものである。人間の自発的な成長を促すための環境を整えるのが教育の役割である」との教育論を語っています。つまり、人間の中には「そもそも自分で成長しようとする本能があり、環境さえあれば自ら成長していくもの」だというのです。

やる気のない人が手取り足取り丁寧に教わって受動的に学ぶよりも、「知りたい」「学びたい」「やってみたい!」と能動的に自分で動いた人の方が成長することは、私たちも体感的に知っていますね。

大切なのは、その人を囲む環境です。
「自ら学びたくなる」「行動を起こしたくなる」、そんな主体的な行動を引き出す環境作りこそが、この「ワークショップ」という学習法の本質といえるでしょう。

ワークショップを取り入れた「演劇業界」

ワークショップはその主体的な参加の重要性から、ずっと討論や議論の側面を大切にされてきました。一方的に聞いて学ぶのではなく、自ら発言することで主体となった学びを得るということです。

そんな議論主体のワークショップに変革を起こしたのが「演劇業界」でした。

演劇における「ワークショップ」は呼吸法や発声、パントマイムなどの初歩的なレッスンをはじめとし、エチュード(即興芝居)や台本を使った演技指導と、内容は様々です。
決まったプログラムがあるわけではなく、その時々の主催者や参加者によって内容が変わるのが特徴です。

稽古としてだけでなく、オーデションを兼ねていたり、ワークショップの最後に公演を行なうことを目的としたものなど、独自の発展を確認することができます。

演劇におけるワークショップの一例として、「倒れてくる人を受け止める」というワークショップがあります。倒れてくる人を中心に、前に1人、後に1人と交互に受け止めるというものです。

実際にやってみるとよくわかりますが、立っている状態から真正面や真後ろに倒れるというのは、とても恐ろしい体験です。普通であれば、つい受け身をとってしまいそうになります。でも、そんな恐怖心をぐっとこらえて、受け止めてくれる仲間に身を任せなければなりません。そうした身体を使った体験を通して、信頼関係を築くことがこのワークショップの目的です。

このように議論とは別の独自の発展を見せながら、ワークショップをもっとも盛んに取り入れたのが「演劇業界」でした。演劇業界では、参加者の「主体的な体験」という点に重きを置き、そもそもの「ワークショップ」が重要視していた主体的な議論や討論という枠から一歩も二歩も進化させたといえるでしょう。

日本における「ワークショップ」の認知の広がりとは?

子供向けイベントにて『地層ジオラマ』を制作する子供たち

そうした状況から2000年代初頭までは、日本で「ワークショップ」といえば演劇の話ととらえられることも少なくありませんでした。他にも街づくりの会合やカウンセリング、企業研修などのビジネスの場でも用いられてきましたが、その多くは自由討論を中心とした対話学習の場や問題解決の場というレヴィンが行ったものに近い学習法として認識されてきました。

この業界ごとの「ワークショップ」の認識のズレが、今日まで「ワークショップ」という学習法が広く認知されることを遅れさせてしまった一つの要因といえるでしょう。

「主体的」であることと「体験」であることを核として、それ以外のやり方は業界ごとにバラバラ。どんなやり方でも受け入れてしまう非常に柔軟性が高く懐の深い手法とも呼べますが、何だかよくわからない、みんな言っていることがマチマチなものというイメージがついてしまいました。

前述のワークショップ誕生と発展の歴史から、業界によるズレがあったことを理解すると、「ワークショップ」の認識の齟齬が理解できるかと思います。

幼児教育における「ワークショップ」の広がり

『うごく!シャッフルぬりえ』のぬりえを楽しむ笑顔の女の子

幼児教育の業界においても「ワークショップ」の優位性は長らく語られてきましたが、同様の理由から一般的にはあまり認知されていませんでした。

なぜなら、幼児教育におけるワークショップとは演劇業界で行われてきた体験の側面の強いものと、ビジネス業界などの議論の側面の強いもの、芸術系のアート体験の側面が強いものと、どれもが一緒くたに存在していて、一括りで「ワークショップ」と呼ばれていたからです。

子供同士で議論することもあれば、演劇体験やクリエイティブ体験を通して学ぶこともあります。本質は一緒なのに、目的やテーマで体験はバラバラ。
子供たちにとってはシンプルに「楽しく学べる体験」ですが、大人たちが困惑することも度々でした。

日本では長い間、個人作家やアーティスト、ボランティアや企業など様々な人が有志でワークショップに取り組んできましたが、やり方だけでなくその目的もまた社会貢献や教育、企業のCSR活動(社会的公正や環境などに対し責任のある取組や説明責任などの活動)などバラバラであったために、ひとつにまとまることもありませんでした。

子供向けワークショップをまとめたワークショップコレクション

そんな業界に一石を投じたのが2002年11月に設立した、NPO法人CANVASです。
NPO法人CANVASが運営する「ワークショップコレクション」は世界初のこども向けワークショップに特化した博覧会イベントとして、2004年に始動。それまでは個人アーティストやボランティア中心に、バラバラで行われていた子供向けワークショップをひとつにまとめあげ、世間に広く認知させることに成功しました。

この「ワークショップコレクション」の存在によって、それまでバラバラに活動してきたアーティストや教育者、企業やボランティア団体がお互いを認知し、ひとつの大きなまとまりになったのです。
日本の幼児教育の業界で「ワークショップ」という学習法が広く認知され、積極的に取り入れ始めたのはワークショップコレクションが始まった2000年代中旬からです。

2010年代中盤になると、ようやくそれまでの「よくわからない学習法」というイメージから脱却し、「ワークショップ」は一般的に知られる名称となりました。

株式会社ピコトンが提供する「ワークショップ」

Myおうちバッグの完成品を持って笑顔の姉妹

今回は、弊社株式会社ピコトンの源流とも呼べる「ワークショップ」について紹介をさせていただきました。
弊社が提供する子供向けイベントも、すべてこのワークショップの文脈に基づいて開発されている知育教育のツールです。

工作ワークショップでは、子供たちが自分の手で作り上げる喜びと、時には失敗から学ぶ大切さを経験します。
3歳から10歳のお子様が、自分だけの工作品を作りながら、成功の喜びや失敗からの学びを実感できる場所。それが、私たちの提供するワークショップの舞台です。

季節ごとのテーマや目的に応じて様々なクリエイティブ作品を開発提供していますが、そのどれひとつとして「同じ完成品にならないこと」を重要視しています。同じ素材、同じテーマであったとしても、子供たちの想像力は人それぞれです。その想像力を発揮できる「余白」を用意することで、自分が主体となったクリエイティブに取り組むことができます。

この「余白」にどう向き合うかを、ワークショップの目的に据えることで、手軽な工作体験の中にも濃密な要素を詰め込んでいます。

「楽しく素敵な作品を作れます!」そんな謳い文句の裏側にたくさんのノウハウを詰め込んで、私たちは子供たちの主体的な学びを生み出します。保護者にファシリテーターとして日常生活すらワークショップにしてしまおう!
弊社の工作キットにはそんな夢を詰め込んでいます。

子供向けワークショップの開催をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください♪

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