前回の記事の後に第二子の出産があり、時間が空いてしまいました。
昨年の10月に3歳の娘と一緒に観劇した、親子劇場 CAN青芸による「ぐるぐる」。今年の9月23日に「きたく子ども劇場」にてまた公演が予定されていますので、昨年の観劇レポートをお届けします。

温かみのある色彩の舞台セット、ほんのり響く幼児の声。親にとっても子どもにとってもとても心地よい雰囲気が漂う会場で、常日頃人一倍警戒心の強い娘もすんなりと入ることができました。(普段は初めての場所に入る事も拒否したり、時間がかかったりするのですが)
「ぐるぐる」は、セリフを用いず、音と身体表現、視覚の要素だけで展開されます。言葉をまだ十分に理解できない小さな子どもにとって、この手法は非常に効果的です。私も高校で初めて演劇を学んだ時に、エチュードという即興劇を学んだのですが、セリフではなく擬音だけで演じた記憶が蘇りました。
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最初は娘も少し緊張していましたが、すぐに役者さんのコミカルな動きや心地よい音色に引き込まれていきました。舞台では、役者さんが全身を使って感情や情景を表現。一つ一つの動きがまるで絵本が動き出したようで、子どもたちの想像力をぐんと刺激する姿が印象的でした。
タイトルに込められた「循環」や「繋がり」の主題が、自然に心に届いていきます。たとえば、一枚の布が波や雲、生き物に変化する演出に、娘は表情を変えて反応し、楽しんでいました。親である私も、その創造性に心を奪われました。
音は単なる背景ではなく、舞台の一部として存在感を持っていました。コミカルな音から切ないメロディーまで、場面の動きとぴったり重なり合います。子どもたちはそのリズムに体を揺らしたり拍手をしたり。娘は「コトコト」という音と動きが気に入ったのか、小さくささやいていました。
何より印象的だったのは、役者さんが客席の子ども一人ひとりに優しいまなざしを向け、時折微笑みかけていたことです。その温かい交流が劇場全体に安心感を醸し、親しみやすさを増していました。
「ぐるぐるおもしろかった!」
観劇が終わった後、この作品がいかに娘の心を豊かにしたかが伝わってきました。

「言葉を使わない表現による身体と感覚への直接的な訴え」「音響設計が動きと完璧に調和」「観客との交流を重視した演出による安心感と一体感」。これらが組み合わさり、幼児の感受性と想像力を自然に引き出しています。
もちろん大人にとっても、日常を忘れ、純粋な喜びと感動を味わえる貴重な時間になりました。
母親として「ぐるぐる」は、親子の関係に寄り添い、共感を分かち合える素晴らしい体験をくれました。舞台芸術が持つ力を、改めて実感する作品でした。泣いても笑っても、寝転んでもいい、そんな自由な観劇スタイルが、初めての親子観劇にはとても適していると思います。親も安心して楽しむことが出来ると思います。
「表現すること」は誰にとっても力になり、自己肯定感や集中力を育んでくれるのだと改めて実感しました。
年齢によっても楽しみ方、受け取り方が変化してくると思うので、0歳の第二子がどんな反応をするのか、また次回公演に足を運んでみたいと思っています。







