アイデアマンで楽天家でまりも好きの社長が生み出したワークショップの3つのしくじりと学び

工程が多く失敗した『まりものお家づくり』

今までにピコトンがボツにしたワークショップアイデア数は500超! その中でも学びのきっかけになった失敗ワークショップのエピソードをご紹介します☆

社長「ガラス、水、工程数……『まりものお家づくり』は全てがリスクのワークショップでした」

大好きな「まりも」を使用したかったけど、生み出したら存在自体がリスクだったと語るのは、弊社社長・内木でした。

陽気な社長

【しくじり1】あの日見た丸い藻の名前を子供たちはまだ知らない。

社内ワークショップで、みんなでまりものお家を試作したものです。

皆さんは「まりも」をご存知でしょうか?
少なくとも社長と同世代(30代後半)から上の人は、旅行などに行くとおみやげ屋などで売られているまりもを目にしているのではないかと思います。
更に好きな人ならば、阿寒湖の大きく美しい球体のまりもをご存知かもしれません。

しかし、

子供は知らない。

子供は「まりも」を知りませんでした。

子供「これ、なあに?」
社長「え? ま、まりもだよ」
子供「まりもってなあに?」
社長「……うそやろ」

これが1つめの大きなしくじりです。
当然、まりもを知らなければワークショップに参加する意欲も芳しくありません。
でも……

まりもは可愛いんです。(※個人的見解)

その可愛さとインテリアを手軽に作れる内容もあって、住宅展示場で1度だけ注文が入りました。
そうなると、まりもLOVEな社長は本腰を入れてサンプルを作り、実施に向かいました。

水を使うことも大きなリスクでした。

【しくじり2】素材、リスク、重ねて

実施後、社長は頭を抱えていました。
開発当時はまだ実績も少なく、故に経験も乏しく、まさか水がこぼれたりガラスが割れてしまうリスクなんて考えもしませんでした。
(まじめな話:当時は素材を入手するルートが少なく、割れずに軽い素材を探すことが困難でした)

水も毎回水道に入れに行くわけにはいかず、ウォーターサーバーで対応したところ、とにかく重い!
そして、実施時期が夏だったため、すぐにお湯になってしまい、そのたびに水を汲み直しに行きました。

すぐお湯になってしまうウォーターサーバー。

ガラスは実施時に割れることはなく、作品完成後には緩衝材に包んで持って帰ってもらい、問題は無くひと安心でした。

会社に帰り、予想以上のリスクヘッジを強いられ辟易していた社長は

社長「誰だこんなワークショップを考えたのは!」

と、鏡を見て叫んだとか叫ばなかったとか。(裏取りしたところ、事実無根でした)

【ラストしくじり】最後の工程

並べてみると楽し気に見えます。

正確には、最初から最後まで、とにかく工程数が多い!

グラスにお家パーツシールを貼る→グラスに石・砂・貝を入れる→水とまりもを入れてフタを閉める→最後に屋根パーツを乗せる→持ち帰りの際はパッキング

という、途中で水を扱うリスクもありつつのてんこ盛りな内容だったので、所要時間をかなり必要としてしまいました。

完成後はパッキングして注意書きと共にお渡ししました。

更に! 実施したところ、このお家の上に乗せる屋根パーツは、子供が作るには難しいことが分かり、ひたすらスタッフが生産することになりました。めちゃ大変!!

屋根パーツ作りが子供には少し難しかったようです。

以上、3つの大きなしくじりがあり、社長が愛した『まりものお家づくり』ワークショップは、封印される運びとなりました……。

――しかし、そこから多くの学びを得たのです。

【学び】全ては想像・配慮・検証に帰結する

ちゃんと楽しんで作ってくれて安心しました!

『まりものお家づくり』で得た3つのしくじりは、社長だけでなく、その後のピコトンに大きな影響を与えました。

【しくじり1=認知度】
学び1:子供たちや世間への認知度や流行にアンテナを張り、弊社らしいキャッチーなコンテンツにするためのリサーチを欠かさないこと。

【しくじり2=リスク】
学び2:子供の知識や力で起こりうる問題・事故の洗い出しや、使用した素材は本当にそのワークショップに適しているかの検討をすること。

【しくじり3=工程数】
学び3:子供が作成する際の所要時間やスタッフの必要作業をシミュレーションし、ドライテストを重ねて効率的かつ効果的な内容に落とし込むこと。

この3つの学びは、現在のピコトンでも実施している大切なことです。

残念ながら、現代には子供の失敗を咎める大人がいます。
しかし、『失敗は学び』なのです。そこは大人も子供も変わりません。
なので、弊社のキッズイベントで作る子供の作品には「失敗」は無いのです。
できれば多くの方に、多くの子供たちに楽しい学びを提供するため、弊社はこれからも自らの学びも続けていきます!

そしてまたいつか、社長の敬愛する『まりものお家づくり』を、社員一同、技術と覚悟を持って実現したいとのことです。(裏取りしたところ、事実無根でした)

【文:広報担当 望月】

ピコトン一同これからも頑張ります!